漆喰初心者の底力

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漆喰とは何か?メリットやデメリット、施工事例を教えます

漆喰とは?

 

漆喰は、水、消石灰、セメントなどの結合剤、および漆喰の特性を改善するための添加物などを加えて作られる、汎用性の高い建築材料です。

 

古くから古民家や住宅の壁や天井などに塗って、それらを滑らかで長持ちする仕上がりにするために利用されています。

 

漆喰の歴史は古く、耐火性や調湿性に優れていることから、日本では古くは江戸時代からお城や住宅に使うなど、建築業界では広く重宝されてきました。

 

漆喰を壁や天井、外壁に塗ることで、塗装や装飾が容易になり、空間全体の外観や機能性を高めることができます。

 

今回はそんな漆喰について、漆喰を使うメリットやデメリット、漆喰を使った施工事例、漆喰を使う際の注意点をまとめたのでご覧ください。

 

漆喰についてより詳しく知りたい方は、こちらの漆喰とは?をご覧ください。

 

漆喰を使うメリットとデメリットとは?

 

漆喰は様々なメリット・デメリットがある人気の建材です。ではこれからそれらを詳しく見ていきましょう。

 

漆喰を使うメリット

 

1.漆喰は費用対効果に優れている

 

無いより漆喰は耐久性という面については、壁紙とかペンキなどの塗料と比べると圧倒的に優れています。

そのため、地震などが起きてもしっかりと壁が家を支えてくれるため、倒壊の危険性が少ないことで有名です。

 

2.漆喰を塗った壁は耐火性が高くなる

 

そもそもの話、漆喰は建築基準法では不燃材とされています。これは漆喰風〇〇などと違って、本来の漆喰のことです。

漆喰を壁に塗るとその部分の防火性が優れているため、火事になっても家の中が燃えづらく、有毒なガスもでにくためです。その点ではビニールクロスは燃えやすく、化学物質が出る建材と比べると漆喰は有利です。



3.漆喰はデザイン性が高い

 

漆喰を塗った壁の特徴としては、ペンキで塗った壁やビニールクロスと違って、凹凸の模様が壁に付けられる点です。

 

そのため、施工する人のセンスによって様々な塗装や装飾を壁に施すことができます。

 

4.漆喰は空気を浄化する作用がある

 

漆喰には消臭性や湿度を調整したり、空気中にあるウィルスに対して抗菌作用を及ぼすことが確認されています。

 

そのため漆喰は、天然素材でできた空気清浄機とも言われています。

 

なおこれは天然の自然素材100%でできた漆喰だけが提供できるメリットのため、F⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(エフフォースター)といった化学物質が微量でも入っている漆喰では提供メリットになるので注意が必要です。

 

漆喰を使うデメリット

 

1.漆喰は耐久性に乏しい

 

先ほど漆喰は地震などが起きても家が崩れづらいとは言いましたが、その反面漆喰を塗った壁は、ひび割れがしやすかったり、人がぶつかると傷ついたりするため、その点で耐久性が低いということがいえます。

 

なおこの点をカバーするために、漆喰を作っているメーカーや各社は、もし万が一ひび割れをしたり、壁に傷がついた場合の補修方法を提供しているため、この点についてはあまりデメリットとしては強くは無いかもしれません。

 

2.壁についた汚れが落ちづらい

 

先程の耐久性と少し似ているかもしれませんが、漆喰を塗った壁についた汚れは、通常のビニールクロスやペンキを塗った壁と比べると落ちづらいのが特徴です。

 

そのため場合によっては汚れた部分を消すために、もう一度漆喰を塗らないといけないため、その点で漆喰はメンテナンス性が悪いといえます。

 

しかしこれも先ほどと同様に、各社共にメンテナンスがしやすい商品を販売していたり、施工する業者によっては普通に数年間の保証をつけて、その中で汚れやひび割れなどを対応してくれる場合があるため、一概にデメリットとは言えないものです。

 

が、しかし一度塗った壁を補修しなければならない点では、面倒臭い点でもあります。

 

3.漆喰は湿度コントロールが苦手

 

漆喰は珪藻土と比べると湿気を吸う壁ではないため、へそと比べるとからっとした空気感やなりづらいデメリットがあります。

 

ただし、ロハスウォール社で売っている「高級カキ漆喰」という、牡蛎の貝殻を粉末状にして漆喰と混ぜ合わせできた漆喰は、牡蠣の貝殻が湿気を吸収してくれるため、珪藻土に近いレベルの調湿性を持った漆喰をした有名です。

 

このように漆喰には、手頃な価格、デザインの多様性、耐火性などの利点がある一方で、ひび割れの可能性あったり、耐久性の問題、湿度の高い環境での制限などの欠点もあります。

 

しかし日本にある漆喰メーカーは、各社努力をしてこれらの欠点を補う商品を作っています。

 

では実際にどのような商品があるのか?ご覧ください。

漆喰の種類

日本には複数の漆喰の種類があります。

 

今回はできるだけプロの目線で集めた漆喰について、代表的なものをご紹介します。

うまくぬれ〜る

どういった漆喰か?

ほとんどの壁の下地に塗ることができる漆喰です。

 

すでに練られているので、開封したらすぐに壁壁に乗ることができる漆喰です。

 

漆喰が入っているパッケージが、プラスチックバケツに入っているので開封してすぐに使うことができますし、容器の廃棄がしやすいのが特徴です。

うまくぬれ〜るの漆喰を使うメリット 

うまくぬれ〜るの漆喰は、全国どこのホームセンターでも売っているため、買いやすく、足りない場合もすぐに買うことができるのがメリットです。

うまくぬれ〜るの漆喰のデメリット

うまくぬ〜るの漆喰には、原料に化学物質が含まれており、人によっては匂いや触った感触が好みではないという事例が確認されています。

その点が唯一のデメリットかもしれません。

ロハスウォール高級カキ漆喰

ロハスウォール高級カキ漆喰の特徴

牡蠣の殻を微細に粉砕して入っているため表面が滑らかになるという特徴のある漆喰です。岡山県産のまた、自然素材100%という特徴があります。 

ロハスウォール高級カキ漆喰を使うメリット

漆喰を塗る壁を平な仕上げにできるので、昔の漆喰壁をオマージュした壁にDIYですることができ和風や和モダンの家に合わせやすい素材です。

また自然素材ということもあり体に優しいことも上げられます。

ロハスウォール高級カキ漆喰を使うデメリット

漆喰に牡蠣の殻が入っている分塗る前に水を入れて硬さ調整をする作業が必要です。

このような扱いが必要な分、手軽にやりたいDIYの方では面倒に感じる方もいます。

スイス漆喰(カルクウォール

スイス漆喰の特徴

スイスのメーカーが作る漆喰です。

目の荒さの種類が豊富で、下塗りはローラーで塗ります。粘り気がないという特徴があるので独特の感触があります。

スイス漆喰を使うメリット

凹凸の模様を入れた仕上がりになるので、壁をヨーロッパテイストの模様にすることができます。

スイス漆喰のデメリット

平らな仕上げが苦手な漆喰です。また、漆喰の原料に化学物質が含まれており、人によっては匂いや触った感触で好みが分れるとされています。

大和漆喰

大和漆喰の特徴

粉末状で売られている漆喰です。繊維材が多く含まれるため漆喰成分の割合が少ないのが特徴です。

大和漆喰を使うメリット

安い!コスパ優先の方に向いています。大和漆喰は繊維材が漆喰素材よりも多く入った漆喰のため、外壁に塗る場合に向いていると言われています。

大和漆喰を使うデメリット

漆喰の成分が少なく、繊維材が多く含まれるためDIYで塗るのは慣れが必要と言われています。

粉末から練る際に水分量の調整をミスすると強度が不足し、ひび割れし易くなり、壁から漆喰が剥離するなどのリスクが発生することがあります。

また、練る際に粉塵被害が発生するので、住宅街やマンションなどで大和漆喰を使って塗る際は、近隣との距離や場合によっては理事会の許可を取得する申請が必要な場合は多々あります。

これ以外にも複数の漆喰が日本では売られています。

詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。

漆喰の種類について詳しく調べたページ

漆喰を使った施工事例を紹介

リビングの壁に漆喰を塗った施工事例

引用元:http://www.isakan.jp

リビングの天井と壁といった内装に漆喰を塗った施工事例

引用元:https://www.house-prdc.info/wp/wp-content/uploads/plaster_1.jpg

中古マンションの壁に自然素材の漆喰を塗った施工事例

引用元:https://www.lohaswall.com/blog/wp-content/uploads/2021/06/unnamed4.jpeg

中古の一軒家に自然素材の漆喰を全面に塗った施工事例

引用元:https://www.lohaswall.com/blog/wp-content/uploads/2021/06/unnamed3.jpeg

スイス漆喰で寝室を塗った施工事例

引用元:https://www.yawata-sakan.com/manage/wp-content/uploads/2018/12/jirei-r15.jpg

漆喰を使って施工する際の注意点

漆喰で家を建てるとき、スムーズに安全に進めるためには、いくつかの注意点を守ることが大切です。ここでは、小学生にもわかるように説明した、簡単な4つの注意点を紹介します。

1.漆喰を塗るシミュレーションをする

漆喰は壁紙と違って、一度塗って乾いてしまうと直すことがとても難しい建材です。

そのため漆喰を塗る場合はどこを、どのように塗るのか?

といったイメージだったり、塗り方についてのシミュレーションなどをすることをお勧めします。

これをすることによっておおまかな工程がイメージできるため、漆喰を塗る際の失敗が少なくなり、施工をスムーズに進めることができます。

必ずどんなプロの左官さんでも、その日に塗る面積と漆喰の量などを計算して塗っていくため、必ず皆さんも漆喰を使って家を建てる際には、そのような計算を実施してください。

場合によっては、漆喰を塗るために家の工期を伸ばさないとダメになる場合があるので注意が必要です。

2.漆喰を塗る壁を確かめる

残念ながら漆喰はどの壁にも塗れる製品ではありません。

例外としてロハスウォールが販売している本格漆喰や、先ほど紹介した高級カキ漆喰に加えて、畑中産業が販売している大和漆喰などは、どんな壁にも塗ることができます。

しかし漆喰を塗る壁材によっては、事前に処理をしなければ漆喰を塗ることができないなど、普通の壁紙はペンキと比べると乗りづらい点があります。

そのため必ずロハスウォールや大和漆喰などの、塗る壁紙に依存しないし行くよー選んで塗ることがお勧めです。

3.必要な量だけ漆喰を買う

漆喰と言うのは開封してから数日で使えないものです。

例外としてロハスウォールで販売している本格漆喰や高級カキ漆喰は開封後1年間は持ちますが、1年以上経つとやはり塗ることができなくなってくるため廃棄する必要があります。

廃棄する場合も自治体によっては産業廃棄物になって、捨てるのにお金がかかるため、できるだけ必要な量だけを買うようにするのがおすすめです。

参考までに下記に漆喰を塗る面積と、それを購入する量を計算する式を用意したので、こちらで塗る面積を入れて計算をしてみてください。

なお漆喰を販売している各社では、それぞれに販売を計算したり、ホームページをご覧になったり実際に電話やメールで問い合わせて確認をしてください。

漆喰とは何か?のまとめ

漆喰は日本に古くからある建材で、天然の自然素材を使って作っているものから、化学物質などを添加したものもあります。

漆喰は建材として少しビニールクロス等の壁紙材と比べると高いですが、長い目で見ると身体や住空間としてのメリットが多いため、コスパや費用対効果を見るとメリットが多い建材です。

ぜひ一度、漆喰を無料で取り寄せられるようなサンプル請求をしているところや、実際に漆喰が塗れる教室などもあるため、興味がある方はそちらに足を運んでナマで漆喰に触れてみてください。